海洋工学研究会からのお知らせ

第150回 日本航海学会 海洋工学研究会(講演会) の終了について

!第150回講演会において海洋工学研究会講演会を対面とオンライン(Zoomリアルタイム配信)のハイブリッドで開催しました!

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2024年度春季研究会は,日本航海学会第150回講演会において,離島航路の抱える問題点と今後の離島航路の維持発展に向けて海洋工学的な知見から話題提供があった.今回の講演会では対面に加えてZoomでのリアルタイム配信も行い,対面での参加者は14名,Zoomでの参加者が3名であった.

【実施日時】2024年5月31日(金)10:00~12:00(受付09:30開始)

【内容】講演会「海洋工学から見た離島航路」

【場所】東京海洋大学越中島キャンパス 講堂2階 多目的室

【プログラム内容】

 10:00~10:05 開会のあいさつ(鎌田功一海洋工学研究会会長)

 10:05~10:35 離島航路の現状と課題(行平真也(九州産業大学))

 10:35~11:20 テクノスーパーライナーに学ぶ離島航路への船舶工学技術史(南清和(東京海洋大学))

 11:20~11:50 総合討論

 11:50~11:55 閉会の挨拶(鎌田功一海洋工学研究会会長)

当初,3題の講演を予定していたが,講演者の都合より2題の講演となった.

はじめに九州産業大学の行平委員より,我が国の離島航路の現状について法律上の位置づけも含めて紹介があった.今後の高齢化や人口減少も踏まえると,これからも離島航路を取り巻く環境は厳しいことが予想されるといったことや,一方で離島航路は陸上の公共交通機関の廃止とは異なり,航路の廃止はそのまま住民の足を失うことになることなどが紹介された.実際に民間事業者が撤退した例や一方で,明るいニュースとしてSNSで紹介されたことで大幅に来島者を増やした事例が紹介された.

続いて,南委員より,テクノスーパーライナーの概要,建造コンセプトと開発から離島航路(小笠原航路)への就航断念につながった話が紹介された.テクノスーパーライナーを用いた離島航路就航は結果としてうまくいかなかったが技術革新はその後に役立つことでもあり,離島航路を考える上では今後も技術的なことについては研究を継続していく必要性が示された.例えば,自動航行の研究や係留作業で運航にかかる人員を削減する研究などは離島のそれぞれの事情を踏まえてそれに見合った方法を検討することもあってもよいのではないかといった提案があった.

オンラインでの参加者も含め,活発な意見交換が行われた.

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