平成13524日(木)の15時から17時まで、東京水産大学講義室22(海洋生産棟2階)において、第13回の物流研究会が約20名の参加者を得て開催された。

 今回より、研究会の役員が以下に示す陣容となった。

 会  長:今井昭夫(神戸商船大学)

 編集幹事:黒川久幸(東京商船大学)

 幹  事:岡山正人(広島商船高等専門学校)

 こうした役員の変更にともない、研究会の進め方も、従来の「一般講演」および「特別講演」の報告といった形から大幅な変更を行うこととなった。こうした変更については、「2.研究会総会」のところで詳しく記すこととするが、今回はそうした変更の試行として「物流関連講習会」および「研究会総会」という手順で研究会が進められた。それぞれの概要は以下の通りである。

 

1.物流関連講習会

 「物流関連講習会」とは、物流に関連する様々なテーマを取り上げ、それに詳しい方に来ていただいて講演をしていただこうとするものである。今回はその第1回目として以下の講演が行われた。

「非集計行動モデルの理論と適用方法」

         花岡伸也((財)運輸政策研究機構運輸政策研究所)

           石黒一彦(東北大学)

 非集計行動モデルとは、「意思決定者は複数の選択肢から効用が最大となる選択肢を選ぶ」といった仮定のもと、意思決定に影響を及ぼす要因間の関係を数式モデルで表すとともに、得られたモデルにより意思決定者ごとに各選択肢の選択確率を求めようとするものである。物流関連では、荷主における輸送機関の選択モデルやトラックの経路選択モデルの構築などに有効であると考えられる。

 本講演では、こうした非集計行動モデルの数学的な背景および、事例をもとにその適用方法について懇切丁寧に説明された。

 

 

2.研究会総会

 先にも述べたように、研究会のさらなる活性化を目指して、今後の研究会の活動方針について、以下の2件について審議され了承された。

a.物流関連講習会

 春季研究会では「物流関連講習会」を行うこととなった。この「物流関連講習会」とは、物流に関連する様々なテーマ、たとえば、研究を進めるにあたって有用な手法や方法論、また、書籍などでは得ることのできない現状や実態などについて、それに詳しい専門家や研究者、実務者に来ていただいて講演をしていただこうとするものである。

b.プロジェクト研究

 研究会のメンバーから「プロジェクト研究」を募り、採択されたものには、一定の予算を配分するとともに、次のようなこと行うことを義務付ける。まず、採択された年度の秋に研究の概要を報告する。また、次年度の秋季研究会で研究成果の発表を行い、これ以降速やかに日本航海学会講演会で発表する。

 「物流関連講習会」や「プロジェクト研究」の応募方法など詳しい内容については物流研究会のホームページ(URL:http://miho.hiroshima-cmt.ac.jp/~NL/)を参照されたい。

 こうした活動方針の他にも以下のような事項について審議され了承された。

@物流研究会のホームページの運営に関して次のことが決定した。今後研究会の発表者には、発表資料を電子媒体で提出してもらい可能な限りホームページで公開する。著作権の問題があるため、しばらくは、発表内容についてはパスワードを入力しないと見れないように制限をかける。

A会員名簿をメールにて配布するとともに、研究会のメーリングリストを作成することが了承された。

B今後研究会の連絡等については主としてメールを用いることとなった。

C平成12年度の事業報告と決算報告があり了承された。

(幹事:岡山 正人)


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