- 2008年度秋季研究会見学会
(1) 日時:平成20年10月18日(土) 9:30〜11:00
(2) 場所:国土交通省 大阪航空局 神戸航空衛星センター
(3) 内容
国土交通省 大阪航空局 神戸航空衛星センターのご協力により、
上記センターの見学会をGPS/GNSS研究会と合同で行った。
上記センター内では、MTSATに関するビデオ及び内容の説明とともに、
実際のMTSAT運用に利用されているアンテナ、システム等を見学した。
見学に際しては、特に午後の講演に関する
MSAS (MTSAT (Multi-functional Transport Satellite) Satellite-based
Augmentation System:運輸多目的衛星用衛星航法補強システム)を中心に、
説明いただいた。
参加人数は12名であった。
- 2008年度秋季講演会
(1) 日時:平成20年10月18日(土) 13:30〜15:00
(2) 場所:神戸大学大学院海事科学研究科
(4号棟1階4103講義室)
(3) 講演内容
GPS/GNSS研究会のご協力により、同研究会と合同で講演会を実施した。
講演は以下のとおりである。
1) 「MSASの運用について」
○中井谷 幸治
(国土交通省 大阪航空局 神戸航空衛星センター)
国土交通省 大阪航空局 神戸航空衛星センターでは、
MTSAT(Multi-functional Transport Satellite:運輸多目的衛星)を利用した
MSAS (MTSAT Satellite-based Augmentation System:
運輸多目的衛星用衛星航法補強システム)の運用を平成19年より始め、
ほぼ1年近く経過している。
本講演では、MSASとその運用に関する内容が報告された。
MSASは地上に設置されたGPS地上局の誤差を補正するための情報を、
MTSATを経由して航空機に提供している。これにより、
航空機は高精度かつ安定し、信頼性のあるGPSの測位情報を利用できる。
このため、航空機はより安全に運航することが可能になることが報告された。
2) 「航空貨物用アクティブICタグによる
機上装置への電磁干渉」
○山本 憲夫、米本 成人、河村 暁子、
山田 公男、磯崎 栄寿(電子航法研究所)
アクティブICタグとは、電池を内蔵し、
定期的又は質問信号に応えて内蔵情報を送受信する機器である。
この機器を航空機に導入した場合、タグからの電波による
航空機システムへの電磁干渉の可能性があるため、
航空機の安全な運航に際しては、干渉の可能性がないことの証明が必要となる。
本講演では、RTCA DO-307に基づくアクティブICタグによる
電磁干渉の可能性を評価した結果を報告している。
この結果、航空機内の電界強度最高値はDO-160E Sec.20規定の
感受性レベルよりも低く、筐体、配線等を介した干渉の可能性はない。
また、貨物航空機のアンテナを経由して航空機内無線システムに達する
タグの不要反射波レベルは無線システムの最低受信感度よりも低く、
アンテナを経由した干渉の可能性もない。
これらから、最終的に試験したタグがB747-400貨物機に
電磁干渉を与える可能性はないことが報告された。
3) 「航空機の動態情報を利用する
コンフリクト検出手法の研究開発動向」
○瀬之口 敦、福田 豊(電子航法研究所)
コンフリクト警報とは,管制間隔未満となる航空機対の接近が
予測される場合に,航空管制官のレーダ画面上へ注意喚起のために
表示されるものである。
近年,機上のFMS(飛行管理システム)における動態情報を
地上側で利用可能とする環境が整いつつあり,
航空機の動態情報を利用するコンフリクト検出手法の研究開発により,
不要なコンフリクト警報の低減等が期待されている。
電子航法研究所では,上記コンフリクト検出手法に関して
評価システムを開発し,その検証を実施している。
本講演では,研究開発の中間報告として,
水平面および高度に関する予測誤差の解析結果,
コンフリクト検出評価システムの概要,
および警報発生状況の解析結果を報告した。
- 2008年度秋季運営委員会
(1) 日時:平成20年10月18日(土) 15:00〜16:00
(2) 場所:神戸大学大学院海事科学研究科
(4号棟1階4102講義室)
(3) 出席者:田嶋、久木田、近村、石出、住谷
(4) 議題
1) 平成20年度前期活動報告
平成20年度予算執行計画(案)を報告し、承認された。
平成20年5月23日に東京海洋大学 越中島キャンパスで
開催された春季研究会講演会の参加者は21名。
ニュ−スレタ−は20年度1回(第58号)が
発行されたことが報告された。
2) 平成20年度後期活動計画等
今回の講演について、学会誌「NAVIGATION」への投稿を
講演者に依頼することとなった。
平成21年度春季研究会講演会は,
発表課題として電子航法研究所の長期ビジョンと
関連研究の講演について検討することとした。
ニュースレターの作成は平成20年度に新たに1回発行することとした。
研究会のホームページに、今回の研究会配布資料を
PDF形式で載せることとした。
3) 編集委員会報告