<講演概要> MUSIC(Multiple Signal Classification)等のスーパーレゾリューション技術を、 移動体通信や無線LAN分野等の高分解能測角処理並びに多重波到来方向/時間遅延推 定アルゴリズムとして適用するための検討が近年盛んに進められている。 一方、これらのスーパーレゾリューション技術をレーダ信号処理に適用した場合、こ れまでのレーダ信号処理では得られなかった極めて高分解能な測角、測距等が可能とな り、レーダ性能の飛躍的な向上をもたらすと考えられる。 今回は、MUSICを中心としたスーパーレゾリューション技術の実機レーダ適用に 関する最近の研究成果をとりまとめて報告した。その中では、 (1)レーダ信号処理にスーパーレゾリューション技術を適用した際に得られる実用 メリット。 (2)実機レーダのチャネル間振幅・位相偏差がMUSIC測角性能に与える影響と その補正方法。 (3)実機レーダと実目標から得られたレーダ信号に対するスーパーレゾリューション 技術の適用 成果と理論的解析結果。 (4)既存のレーダ信号処理とスーパーレゾリューション技術の組み合わせ手法に関 するいくつかの提案。 等を簡潔に説明した。