電子航海暦における時刻変換

電子航海暦の時刻は世界時であるが、星表FK5及びJPL暦の
時刻は地球力学時及び太陽系力学時である。
 そこで、世界時と力学時の変換が必要である。

<電子航海暦(2002年度版)の時刻変換>

1987年11月20日から2001年12月 1日 0時まで
(2001年12月 1日 0時は含まない)は、IERS BULLETIN B の
地球回転パラメタを用いて世界時と地球力学時との変換を行なう

<2001年12月 1日 0時以前>

  UTC=UT1R-(UT1R-UTC)
  TDB=TDT+1.66・sin(MA) [ms]
  TDT-UTC:IERS BULLETIN C の値 
  UT1R-UTC:IERS BULLETIN B の値
  Aii:IERS Technical Note 21 参照



2001年12月 1日 0時以降については、IERS BULLETIN A に紹介
されている式により世界時と協定世界時の差を予測して変換している。

<2001年12月 1日 0時以降>
UT1-UTC=-0.1072-0.00052(MJD-52238)-(UT2-UT1) [sec]
UT2-UT1=0.0220・sin(2πT)-0.0120・cos(2πT)
      -0.0060・sin(4πT)+0.0070・cos(4πT) [sec]
T=2000.000+(MJD-51544.03)/365.2422
TDT-UTC=64.184 [sec]
TDB=TDT+1.66・sin(MA) [ms]

MJD:修正ユリウス日 UTC:協定世界時 UT1:世界時
TDT:地球力学時  TDB:太陽系力学時  π:円周率
MA:地球・月重心の平均近点離角  ms:ミリ秒