「宅配便貨物の衝撃実態計測」 斎藤勝彦・久保雅義(神戸商船大学)・**(神戸商船大学大学院)
「パレタイズ貨物の荷崩れ防止対策」 斎藤勝彦・久保雅義(神戸商船大学)
「コンテナ貨物から見た港湾の分類」 鶴田三郎・黒川久幸(東京商船大学)・李家慧(東京商船大学大学院)
「航空機のメンテナンスについて」 竹本静夫(東海大学)
宅配便の輸送課程における衝撃力の実態について、系統的な計測が行われていない現状に対して、宅配便輸送時の衝撃値を、貨物に入れた環境レコーダ(小型の衝撃加速度、音湿度環境自動計測記憶装置)により計測された結果が報告された。
特に、「ワレモノ」表示と非表示の場合の比較が発表されたが、その差がほとんど変わらない事態が明らかにされた。
今回は、実験対象路線や実験回数に制約があったので、今後幅広い実験を行うことが報告された。
阪神大震災時における貨物の被災に関するアンケートから、荷崩れの実態を紹介し、その後の荷崩れ対策の有無や実施例が報告された。 また、荷崩れ防止対策の現状の報告、貨物積み付けパターンの工夫等の報告があり、各パターンの振動実験機による水平振動を加えたときの荷崩れ特性を計測し、新たなシートの 四辺に上下に段差を付ける荷崩れ防止シートを考案しその荷崩れ防止効果についての報告がされた。荷崩れ防止効果としては、 7Hz、加速度2Gの非常に大きな水平加速度が作用しても、段差0.8cm以上であれば、荷崩れが全く起きないことが報告された。
アジア地域における港湾を経済・社会指標となるデータ(人口、自動車保有台数、GNP、輸出入金額、石油消費量、コンテナ年間取扱量)、港湾自体 の指標となるデータ(コンテナ取扱量、水深、航路、バース長、バース数、総延長、上屋・倉庫・CFS・CYの面積、クレーン・フォークリフトの個数と能力) を主成分分析により分類された結果が報告された。アジア地区港湾の特性について、発展途上にある港湾や熟成している港湾など興味深い分析結果の報告がされた。
船舶におけるシステムの保全形態を@乗組員による使用者保全、Aいくつかの形態を持つ陸上支援による中間保全、B入渠時に行う造船所による入渠保 全にわけ、フィールドサービスに視点をおいた「船舶の保全管理」を検討していく中で、乗組員の少数精鋭化と船舶の高速化の伸展が航空機の運航と透過 して見ることが出来ることより、航空機産業のメンテナンスの現状を調べ、船舶の保全の在り方を思考しているとの報告がされた。特に、今回は航空機の メンテナンスについての詳しい報告があり、来聴者一同興味深く拝聴した。