1. 一般講演(研究会統一テーマ)
(1)「輸送包装分野の研究動向」
斎藤勝彦(神戸商船大学地域共同研究センター)
輸送包装の分野の研究動向について,以下の内容に基づき詳細なレビューが紹介された。
1. 物流と輸送包装
物流における包装の位置づけについて説明され,製品にどのような包装を施し流通させ,消費者に届けるべきかを決定するには,さまざまな技術的背景があるが,包装に要求される以下の事項が常に意識される必要がある。
・ 目的の機能を有していること。
・ 環境に優しい包装であること。
・ 過剰機能,過剰包装でないこと。
・ 包装材料の選定が適切であること。
・ 包装設計が適切であること。
2. 輸送包装の手順
製品を輸送課程における振動や衝撃から守り,なおかつ,緩衝材などの使用量を必要最小限に抑えるために,包装設計の6段階の基本手順について説明がなされた。
手順1:輸送環境評価
手順2:脆弱性評価
手順3:脆弱性再検討
手順4:材料評価
手順5:包装設計
手順6:確認試験
3. 輸送包装関連研究の動向
下記対象論文集等に対して6段階の基本手順別にレビューがあった。
・ 日本航海学会論文集,第75号(86)から第101(99)
・ 日本包装学会誌,Vol.1,No.1(92) からVol.9,No.2(00)
・ Packaging Technology and Science,Vol.7,No.1(94)-Vol.12,No.6(99)
・ Proceeding of the 10th IAPRI World Conference on Packaging,Melboure,1997.3.,10th IAPRI Conf.
・ Proceeding of the 11th IAPRI World Conference on Packaging,Singapore,1999.7.,11th IAPRI Conf.
・ Proceeding of the 19th IAPRI Symposium,Rochester,1999.6.:19th IAPRI Symp.
・ Proceeding of the 14th Annual Educational Symposium on Transport Packaging,Orland,1997.2. :TransPack97
(2)「モーダルシフトに関する研究の特徴」
松尾俊彦(富山商船高等専門学校)
モーダルシフトに関する研究の特徴について,下記文献から57の文献が抽出され,テーマ別,分析手法別,使用データ別,対象範囲別に分類され,各文献をキーワードによるクラスター分析および数理モデル別によるクラスター分析について詳細な説明が行われた。
土木学会論文集 創刊号(1944年)〜
土木計画学研究論文集 創刊号〜
土木計画学研究・講演集 創刊号〜
日本航海学会論文集 1949年〜
日本物流学会誌 創刊号〜
交通学研究 1985年〜
Transportation Science 1998年〜
Operations Research 1998年〜
Interface 1998年〜
海運経済研究(日本海運経済学会) 1984年〜
港湾経済研究(日本港湾経済学会) 1972年〜1975年,1983年〜
海事産業研究所報
運輸と経済
輸送展望
海運
報告書等
(3)「係留索に関する研究動向」
山本一誠(海技大学校)
NACSIS Webcatにより,以下検索語で検索された論文の紹介がなされた。
・ ロープ 53文献
・ ワイヤロープ 5文献
・ 係留索 1文献
・ 固縛 2文献
・ 係留,破断,強度,ロープ 41文献