第13回 平成10年5月20日(木) 東京商船大学 25名程度


一般講演 
「環境対応型バラ緩衝材の定量評価に関する研究」
 ○斎藤勝彦(神戸商船大学地域共同研究センター)
  久保雅義(神戸商船大学船貨輸送研究施設)
  中川博史(神戸商船大学大学院)

 近年、包装資材の選択にあたって環境性の評価指標としてLCIが行われることがある。しかしながら、従来行われてきた機能性に対する評価と環境性に対する評価を総合的に考慮しつつ、物流コストをも含めた物流システム全体からみて最適な包装資材の選択総合評価は、その手法そのものがないために、従来の機能性とコストおよび「環境に対してのやさしさ指数:たとえばLCI」を企業毎で手探りで重み付け評価(または顧客からの一歩的な材料指定)を行い、材料の選択が行われている現状の報告があった。そこで、本研究では、近年いくつかの環境対応型材料が開発されているバラ緩衝材について、いくつかの評価指標についての比較試験を行い、包装材の選択総合評価モデルを開発するための基礎資料が得られたことについて報告された。


特別講演
「国際物流の現状」
  笹本 剛(株式会社日立物流国際営業本部)
  林 慎一郎(株式会社日立物流国際営業本部)
 国際物流の現状について、貨物の流れ・情報の流れおよび作業工程について以下の項目に従って、詳細な図表を用いて、懇切丁寧な説明がなされた。
1.物流行程と情報システム
 国内・国際物流における物流行程および情報システムのフローチャート
2.調達物流(納入代行システム)
 少量多数回、JIT納入、多種の部品、資材管理、複雑な納品処理に対応するための情報システムのフローチャート
3.販売物流
 情報、保管、輸配送各機能を一体化した全国ネット物流システム、受注代行システムを基本とし、受注・在庫出荷管理等荷主代行を行う各企業界向けシステム
4.生産物流
5.国際物流
 工場物流<>国内物流<>港湾作業<>国際輸送<>港湾作業<>域内物流という一連の国際物流の作業の内容
6.国際営業本部の業務の内容(輸出)
 輸出における書類のフローチャート
7.輸出港湾作業の流れ
 在来船、コンテナ船の場合
8.輸出入における顧客ヒアリング確認内容
9.プラント輸出の例
@スケジュール表の作成、準備作業(荷主側、業者側)、
A解体・搬出・国内輸送:18日間
B梱包:15日間
C通関準備:2日間
D輸出通関:1日間
E船積み:1日間
F海上郵送:約30日間
G現地水切り:1日間
H輸入通関:1日間
I現地輸送(約600km):10日間、トレーラー24台
J開梱、搬入:1日間

 最後に、インターネットを利用したトレース情報のシステムについて説明があり、参加者一同現場の生の報告に興味深く拝聴した。


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