第10回 平成9年10月23日(木) 鳥羽市民文化会館 20名程度

  「明石大橋開通によるトラック事業所の意識構造に関する分析」        岡山正人(広島商船高等専門学校)

  「物流問題に対するリモートセンシングの利用可能性」             石田邦光(鳥羽商船高等専門学校)

  「鉱石本船荷役時における荷役能率の向上」                   中尾勝忠(神鋼海運)


第10回
「明石大橋開通によるトラック事業所の意識構造に関する分析」

 トラック事業所を対象にとしたアンケート調査結果をもとに、明石大橋開通によるトラック事業所の経営環境変化の意識構造について分析を試みた。特に本研究では、こうした事業所の経営環境変化の意識を共分散構造分析(LISREL)によってモデル化した。
 この結果、トラック事業所が明石大橋の開通の予って引起こされる様々な経営環境変化は明石大橋の利用意向を高めることや、明石大橋を利用することで事業所の経営環境がより好影響となるとの報告がされた。


「物流問題に対するリモートセンシングの利用可能性」

 まず、リモートセンジングの現状報告があり、次に物流問題への応用として、特に環境(排気ガスの温度、炭酸ガスの濃度、自動車の騒音)問題のモニタリングに利用できることが報告された。現在では通常の分解能(20m)でトレーラを識別できる程度であるが、今後は分解脳1mのモニタリングが可能となる為、トラックの識別も可能であり、輸送実態のモニタリングも可能となるという報告された。問題点として、画像の価格が非常に高価であることの報告があり、参加者一同興味深く拝聴した。


「鉱石本船荷役時における荷役能率の向上」

 従来、鉄鋼石は本船にて直接海外から運ばれて、揚げ荷役を行っていた。しかし、平成元年に別の場所で集中揚げ荷を行い、選別、加工されて、大型内航船で横持ちされる原料物流の合理化が実施された。しかし、阪神淡路大震災で大きな被害をうけ、集中揚げ荷役が不可能となった。そこで、本船荷役が再開されたが、アンローダーの熟練運転者の入れ替わり、フォアマンの入れ替わりがあり、荷役能率が低下してしました。
 そこでの役能率の向上を目指したQC活動への取り組みについて報告された。そのQC活動を次に示す手順において進められた。
@活動期間の設定 A現状の把握 B目標の設定 C問題点の抽出 D対策の立案・検討 E対策の実施 F効果の把握 G歯止め
 以上の手順で進められ、十分な成果が会ったことが報告された。現場の生の発表であり、会員一同非常に興味深く拝聴した。


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