社団法人日本航海学会 GPS/GNSS研究会 主催
GPS/GNSS Symposium 2007

本年も皆様の多数のご来場、誠にありがとうございました。

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開催概要
 日時:2007年11月20日(火)〜22日(木) 
 会場:東京海洋大学越中島キャンパス 越中島会館 (東京都江東区越中島2-1-6)
 開催内容:招待講演一般講演ビギナーズ セッション学生ロボットカー コンテスト機器展示

Symposium 2007

今年度の主要テーマ
 世界のGNSSの開発状況・測位関係ビジネス動向
 Beidou/Compass
 航法衛星と安全保障
 QZSS
 MSAS
 ITS
 Indoor Positioning
 携帯電話と位置情報

 

GPS/GNSSシンポジウム2007の開催にあたって

GPS/GNSSシンポジウム実行委員長 東京海洋大学大学院特任教授 安田 明生

GPS / GNSS シンポジウムは、日本航海学会の行事として、 1996 年以来、毎年 11 月に年中行事として開催し続け、今年で 12 回目を迎えます。 2 回目からは海外より GPS/GNSS 研究の最先端の研究者をお迎えし、世界の情勢に接して頂くことが出来るようになりました。現在では GPS/GNSS に関しては、我が国最大のイベントとして国内外で認められるようになりました。来年度は 2003 年以来の国際シンポジウムを企画しています。皆様の積極的なご参加を期待しております。

 今年のシンポジウムでは、着々と進められる GPS の近代化計画、復活を目指すロシアの GLONASS 、政策的にもたつきは見せているものの着実に開発が進められている欧州の Galileo の状況についてゲストをお招きし、ご紹介いただきます。最近になり、これらのシステム間の相互運用性についての合意がなされ、将来への明るい展望が期待できます。一方、昨年来注目を集めている中国の動きは目を離せない状況にあると思われます。今回は中国から、開発責任者である Yang 博士をお招きすることになりました。海外でのシンポジジウムでのご講演は今回が初めてで、どこまでその実態が明らかになるのか楽しみです。

 一方、我が国においては一昨年来、実証試験が続けられていた MSAS が、本年 9 月 27 日に正式運用となり、世界の広域補強に仲間入りすることとなりました。本来は航空用のシステムですが、陸上でも海上でもこれを利用することにより高精度の測位が可能となりました。これらの運用状況と陸・海での試用による測位精度評価について、さらには今後のさらなる発展の可能性についてご紹介いただきます。また、 GPS の補完・補強を目指す我が国独自の衛星測位システムである準天頂衛星システムも開発は順調に進められており、その状況についてもご報告いただきます。

本 年 4 月には携帯電話での緊急通報時に位置情報の送信が義務化され、屋内での測位に対する関心が高まっています。それらに対する種々の取り組みや、携帯電話事業者 2 社より位置情報サービスについてご紹介いただきます。

他にも、新しい GNSS 信号に対応したシミュレータや 受信機技術の開発動向を、更にはますます拡大する GPS の応用技術動向について、詳しく解説いただきます。

 本セッションに先立ち、ビギナーズ・セッションが開催される予定となっており、本年は 13 件の応募がありました。また、学生ロボットカーコンテストには、全国の大学・高専から、 6 件のエントリーがあり、運営には 10 社からのご協力を賜りました。若い研究者・技術者のデビューの場ですので、今後ますます多くの方々の参加が期待されます。

 チュートリアルにつきましては、基本原理から応用まで、各分野の研究者の方々に講師をお願いしました。関連企業 16 社による展示も例年通り開催されます。

 また、本シンポジウムは本年度から開設された船井電機鰍ノよる大学院寄附講座・衛星測位工学研究室を中心に運営されています。この場を借りて関係各社のご協力に謝意を表させていただきます。

 毎年のことながら、東京海洋大学情報通信工学研究室・衛星測位工学研究室の学生諸君には全面的に協力をお願いしていることをご紹介して、彼らの労苦に謝意を表したいと思います。

皆様方のご協力により今年も本シンポジウムを開催できますことを心より、御礼申し上げます。